2006-01-01から1年間の記事一覧

GoogleによるYouTube買収(2)

すでに発表から1週間以上が経過し、日本のblogosphereでも語り尽くされた感がある。ただ実際のところ、その詳細が明らかにされていない以上、どうしても周辺をぐるぐると回遊しているような感覚がある。もちろん本エントリとてそれは同じことなのだが、後発…

GoogleによるYouTube買収(1)

少し時間があったので、GoogleによるYouTube買収のプレスリリースを訳してみた。概ね日本でも報道されている通りの内容ではあるが、こういう大きなトピックでは、当事者から発表される一次情報に結構ヒントが隠れていることがしばしばある。実際、読んでみる…

NGNの技術的特徴の整理

前回のエントリからまたしても時間が経ってしまった。ところが、少し考えていたところを書きながら整理しようと、うっかりブラウザ上で書いていたら、データを消失してしまった。いわゆる「ブラウザのバックボタンの悲劇」である。とはいえ、これでよかった…

インターネット精神の継承

テクノロジー : 日経電子版 電話、テレビから医療、教育まで様々なサービスを安心・安全に提供するIP(インターネット・プロトコル)網を目指す次世代ネットワーク(NGN)に通信各社はしのぎを削っているが、顧客の囲い込みやインターネットの自由が失…

mixiはいつまでβ版なのか

先日友人と「mixiはいつまでβ版なのか」という話をしていた。一版にβ版という用語は、パッケージソフトの開発で用いられることが多い。すなわち、パッケージとして完成させる前の最終テストとしてエンドユーザに試用してもらう、というものだ。だからその試…

AppleとGoogleのミッシングピース

Apple、Schmitd役員就任でGoogle に急接近 | TechCrunch Japan Appleはついさきほど(米国時間8/29)GoogleのCEO Eric Schmidtを役員に迎えたことを発表した。魅力あるコラボレーションへの第一歩。オンラインサービスのGoogleとMicrosoft、メディア(コンピ…

mixiが超えるべき壁

「mixiの画像ファイルは1日に23Gバイトずつ増える」---バタラ・ケスマCTO | 日経 xTECH(クロステック) 日本最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「mixi」を運営するミクシィのバタラ・ケスマCTO(最高技術責任者)は8月23日,都内で講演し…

書評:ヤバいぜっ!デジタル日本

そろそろ書けそうになってきたので、滞っていた更新を再開する。こんな状況の繰り返しで甚だ恐縮だが、引き続きお付き合いいただければ幸いである。ひとまずリハビリも兼ねて、渡辺聡氏に「読み手は選ぶがおもしろい」とご紹介いただいた高城剛氏の「ヤバい…

googleの明日を考える

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/c4ccdbfecaced17dd10e1f035aaabd8c 意外だったのは、「広告モデルに統一したい」という話だった。世間では、グーグルがビデオ配信などで手数料を徴収するようになったことを「ビジネスモデルの多様化」と評価する向きが…

IT新改革戦略での電子政府IPv6対応宣言

去る1月19日、日本のIT政策の中枢であるIT戦略本部から、e-Japan戦略に続く新たなIT政策の骨格となる「IT新改革戦略」が発表された。この政策群は、国民生活の利便性向上や日本のIT産業の世界的な競争力強化を目的に、様々なシーンでのIT活用を2010年度まで…

NGNの現状と課題

結局5月は一回も更新できず、気がついたらもう6月も後半である。言い訳をすると、年度末が締めとなる仕事の片付けに連休明けまで忙殺され、少し余裕ができたら再開しようと思っていたら、その年度末にまとめた成果が新たな仕事を呼び起こしてしまう、という…

「アテンション・エコノミー」はどの媒体のものか?

http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20060419nt07.htm 04年にネット広告費がラジオ広告費を追い抜いたことが話題になりましたが、ラジオ広告費はここ数年ほぼ横ばいであり、ラジオがネットに「食われた」ということではないのです。実はネット広告費の…

2.0を支える1.0の懐の深さ

Wi-Fi-FreeSpot Directory The Wi-Fi-FreeSpot(TM) Directory is a listing of Wi-Fi enabled locations that offer Free Wireless High Speed Internet Access. USA State-by-State listings come first with Europe and other regions of the World listed…

世界的なIPv6対応の活発化

前回は米国の動向を中心に採り上げたが、IPv6の研究開発は日米のみならず世界的に展開している。 たとえばヨーロッパでは、従来からEU政府が中心となって研究開発プログラムを構成し、アプリケーションやシステム開発におけるテスト環境でのIPv6対応に関する…

Appleはハードウェアベンダであるということの確認

http://www.apple.com/macosx/bootcamp/ More and more people are buying and loving Macs. To make this choice simply irresistible, Apple will include technology in the next major release of Mac OS X, Leopard, that lets you install and run the…

端末はすでに多様化しつつある

Sony Japan | ニュースリリース | ロケーションフリーをACCESSにライセンス ソニー株式会社(以下ソニー)は本年4月より、株式会社ACCESS(以下ACCESS)に対して、Microsoft(R) Windows Mobile(TM) および 携帯電話向け「ロケーションフリー(ロケフリ)」ソ…

米国政府のIPv6対応

IPv6が次世代IP技術の「本命」として選ばれてきた背景には、日本のインターネット研究開発者がIPv6の開発・実装に率先して取り組んだ事実がある。たとえば、LinuxやBSD等、UNIX系OSの標準的なプロトコル・スタック(当該OS上で通信を実現するための機能群)…

IPv6はインターネットだけのものか?(2)

昨今ではどうしてもインターネットの動きに目を奪われがちだが、世界にはインターネットから独立したネットワークが多くある。たとえば金融機関のネットワークや固定電話や携帯電話の音声通話は、いずれも独自回線網を利用して運用されている。 しかし、こう…

それにしても心配

今回の一件に関し、マスコミ各社は当然トップニュースで取り上げているし、新聞社のwebサイトでもあれこれ記事が掲載されている。しかし、テレビや新聞を含め、どこも一様に「日本最大のディールであること」にばかり焦点があたっている。確かにそれは報ずべ…

ボーダフォンとソフトバンクの行方(3)

http://www.softbank.co.jp/news/release/2006/060317_0001.html ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:孫 正義、以下、ソフトバンク)は、ボーダフォン・グループPLC (本社:英国ロンドン、代表:アルン・サリン、以下、ボーダフォンP…

ビックリ

いつも拝見しているR30さんのblogでご紹介いただいた。ありがとうございます。ビックリしつつ、気を引き締めて書かねばと思いつつ。でもあまり意識するとヘンな文章になりそうなので、引き続き淡々と書くことを心がけたい。ここには、じっくり考察したことだ…

中国政府だけが脅威なのか?

中国、漢字ベースの独自ドメインを作成--専門家はインターネットの分裂を懸念 - CNET Japan 中国が、漢字ベースの新しいドメイン名を複数作成すると発表した。 中国は独自に、「.cn」「.com」「.net」のドメイン名を中国語で使うトップレベルドメインを3つ作…

ボーダフォンとソフトバンクの行方(2)

では彼らの狙っているものが何なのか。正直に言えば分からない。そしてそれは買収を試みている彼ら自身も、まだ明確には分かっていないのではないだろうか。ただ、一つ確信を持っていることがある。それは、おそらく彼らが、既存のリソースの経済価値と携帯…

ボーダフォンとソフトバンクの行方(1)

英ボーダフォン、日本法人をソフトバンクに売却へ--株式譲渡交渉を認める - CNET Japan 英国に本社を置くVodafone Groupは3月4日、日本法人であるボーダフォン株式会社の株式の過半数をソフトバンクに売却することで協議していることを認めた。これまでも一…

blog的な書き方

回りくどい書き方をしかけたせいで、書きたいことがぼやけてしまった。まだまだblog的な書き方に慣れていないな、と反省。というわけで、書き直しました。今度は比較的サラッと…してないかな。

IPv6はインターネットだけのものか?(1)

先月号まで、IPv6にまつわる様々な疑問に対して、Q&A形式で説明してきた。それを踏まえ、今月からは、IPv6をより柔軟な視点から捉えていただけるよう、従来「常識」とされてきた考え方を時には覆すような、「新しい視点」をご紹介していきたい。「IPv6はイン…

web2.0はまだα版

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/c64e36c61f957588c0e90511dc1cf771 『ウェブ進化論』に何度も出てくるのが"Web2.0"という言葉だが、その意味ははっきりしない。梅田氏は、それを「ネット上の不特定多数の人々を、能動的な表現者と認めて積極的に巻き込…

再開

書いたり消したり中断したり、という運用ばかりしていましたが、機も熟してきたのでそろそろ復活させてみます。ICTの仕事で得た情報や機微、日常生活の中で感じた様々な変化やその胎動、あるいは許可をもらった雑誌原稿の転載などをここに記していきたいと思…